固定残業、みなし残業の会社はやめておけ

給料に前もって一定時間分の残業代が含まれている固定残業（みなし残業）。

結論から言うと制度を悪用するブラック企業も多く、社員にはデメリットしかありません。

固定残業制の会社に勤めている人、これから転職活動を始める人は意味と年収に及ぼす影響をしっかり理解して今後に活かしてほしいと思います。

固定残業、みなし残業とは？

給料に前もって一定時間分の残業代が含まれている制度です。

残業がない時期でも毎月支払われ、残業時間が固定残業時間を超えた場合は超過分の残業代が追加で支払われます。

勤怠時間の把握が難しい場合や予め残業の発生が見込まれる場合などにこの制度が用いられます。

求人に明記することが義務付けられている

若者雇用促進法により固定残業制の会社は求人で以下の3点を明記することが義務付けられています。

ちなみに筆者は面接時に「ウチは固定残業です」と後出しジャンケンする会社を見ましたがこんなのは論外です。

求人の記載例

メリットとデメリット

会社と社員の目線で見てみましょう。

会社のメリット

• 固定残業時間を超過しない限り残業代を計算しなくていいので給料計算が楽になる。
• 求人の給料を高く見せることができる。
• 基本給を抑えられるのでボーナスや超過時の残業代など人件費を抑えることができる。

社員のメリット

• なし

会社のデメリット

• なし

社員のデメリット

• 固定残業時間分の残業が常態化している可能性が高い。
• 基本給を抑えられているのでボーナスや固定残業超過時の残業代が安い。
• 固定残業を超える時間の残業をしないと1円も残業代が追加されない。

最悪のパターンとして固定残業を何十時間、何百時間も定額で働かせ放題の制度と思ってるブラック企業もあります。

残業しなければお得という考えは危険

固定残業は残業時間が0分でも毎月決まった額の残業代が給料と一緒に支払われます。

毎日定時で帰れるならタダで残業代が貰えるからお得と思うかもしれませんが大きな落とし穴があります。

ボーナスが低い

ボーナスは会社の業績や個人成績に応じて残業代を除く基本給の数ヶ月分を支給するのが一般的です。

固定残業制はその基本給が低く抑えられているのでボーナスも低いです。

残業代の時給が低い

ボーナスと同じく固定残業代を除く基本給をベースに計算されます。

残業代も基本給が低く抑えられているので時給が低いうえに、固定残業時間を超過しなければ1円も貰えません。

固定残業時間を超過しないと追加の残業代ゼロ

当然ですが固定残業30時間の条件なら残業０時間でも残業30時間でも給料は一緒です。

30時間を１分超過して初めて追加で残業代が貰えます。

固定残業なしよりトータルの月給が安くなる

残業代が基本給で計算される以上、固定残業なしの人と同じ給料で同じ時間の残業をしても固定残業制はトータルの給料が圧倒的に安くなってしまいます。

上記の条件なら年収の差はなんと約98万円！！！

最後に

固定残業制の会社に勤め続けると生涯年収にも洒落にならない差が出てしまいます。

よほどその職場で実現したい夢などがない限り勤務し続けるメリットはありません。

筆者は固定残業∞時間のブラック企業に勤務した経験がありますがハッキリ言って人生の無駄です。

少しでも人生をプラスにするためにも固定残業の会社に対しては慎重に検討しましょう。